保護者面談の日程調整を完全自動化!Googleフォームとスプレッドシートで作る予約システム
先生方、年に数回やってくる保護者面談のシーズン。
生徒一人ひとりのために大切な時間ですが、その裏側にある日程調整業務に、毎年頭を悩ませてはいませんか?
- 希望日時を調査するプリントを配り、回収する手間
- ひっきりなしにかかってくる調整の電話対応
- 希望日時が重なってしまい、何度も再調整の連絡…
この、時間も精神もすり減らす作業を、ほぼゼロにできる方法があります。
それは、普段お使いのGoogleフォームとスプレッドシートを組み合わせた「自動予約システム」を構築することです。
特別なスキルや費用は一切不要。この記事を読みながら操作するだけで、来年からは日程調整に悩むことがなくなります。
なぜGoogleフォームが最強なのか?
紙や電話での調整には「重複」や「言った言わない」といったミスがつきものです。Googleフォームなら、回答がすべてデータとして記録されるため、そうしたミスを防ぎ、誰がいつ予約したかを正確に管理できます。
それでは早速、システム構築の手順を見ていきましょう。
ステップ1:面談の予約フォームを作成する
まずは、保護者の方に希望日時を入力してもらうためのフォームを作成します。
- Googleフォームを新規作成
Googleドライブから「新規」→「Googleフォーム」で新しいフォームを開き、「保護者面談 日程調整フォーム」など分かりやすいタイトルをつけましょう。 - 必要な質問項目を追加する
以下の項目を作成するのがおすすめです。- 生徒氏名(記述式, 必須)
- 学年・組(ラジオボタン or プルダウン, 必須)
- 保護者氏名(記述式, 必須)
- 面談希望日時(ラジオボタン, 必須) ← ここが最重要ポイント!
- 連絡事項など(段落, 任意)
- 【最重要】面談希望日時を「ラジオボタン」で作成する
日程調整で最も避けたいのが予約のダブルブッキングです。これを防ぐため、希望日時は自由に書いてもらうのではなく、こちらが提示した候補の中から1つだけ選んでもらう形式にします。質問形式を「ラジオボタン」にし、選択肢に面談可能な日時(例:「7月5日(月) 14:00〜14:20」)をすべて入力していきましょう。(ここにラジオボタンで日時を設定しているフォームのキャプチャ画像を挿入)
これで、予約フォームの基本形は完成です。
ステップ2:予約状況をスプレッドシートでリアルタイム管理
次に、集まった回答を自動で一覧表にする設定を行います。
- フォーム編集画面の上部にある「回答」タブをクリックします。
- 緑色のスプレッドシートアイコン(スプレッドシートで回答を表示)をクリックします。
- 「新しいスプレッドシートを作成」を選択し、「作成」ボタンを押します。
たったこれだけで、保護者の方がフォームから回答するたびに、リアルタイムで情報が蓄積されていく成績一覧表ならぬ「予約一覧表」が完成します。もう紙のリストに転記する必要は一切ありません。
【応用編】予約の重複を完全に防ぐ!最強アドオンで「自動締め切り」
さて、ここからが本番です。
「誰かが予約した時間枠は、他の人が選べないようにしたい…」
その願い、Googleフォームの拡張機能(アドオン)が叶えてくれます。
「Choice Eliminator」というアドオンを使いましょう。
これは、一度選ばれた選択肢を、次の人から見えないように自動で消してくれる魔法のようなツールです。
- フォーム編集画面の右上にある「︙」(その他)をクリックし、「アドオンを取得」を選択します。
- 検索窓に「Choice Eliminator」と入力し、インストールします。
- インストール後、パズルのピースのようなアドオンアイコンから「Choice Eliminator」を選び、「Configure」をクリックします。
- 画面右に設定画面が開くので、日程調整の質問項目にチェックを入れ、「Eliminate choices」(選択肢を消去する)をオンにします。
これで、早い者勝ちの完璧な予約システムが完成しました。もうあなたは、日時の重複調整に頭を悩ませることはありません。
ステップ3:保護者の方へ案内する
システムが完成したら、保護者の方にフォームのURLを案内しましょう。
画面右上の「送信」ボタンからリンクアイコンを選び、URLをコピーして、学校の連絡網やメールで共有すれば完了です。
まとめ:スマートな日程調整で、心と時間の余裕を
これまで何時間もかかっていた保護者面談の日程調整が、このシステムを使えば驚くほどシンプルになります。
- 選択式フォームで希望日時をミスなく収集
- スプレッドシート連携で予約状況を自動で一覧化
- アドオンで予約の重複を完全に防ぎ、自動で締め切る
テクノロジーを少し活用するだけで、先生方の負担は劇的に軽くなります。生まれた時間と心の余裕を、ぜひ生徒たちとの対話や授業準備に役立ててください。
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