
自営業をしている友人が会社のホームページ作成を業者に依頼しようと思っているみたいなんですけど、気をつけないといけない点やポイントってありますかー?



そうだね〜ホームページ作成業者の「おすすめの選び方」と「依頼の流れ」にいくつかポイントがあるので、そこを教えます。
ホームページを作成したい、リニューアルしたいと思った時は、まずホームページ作成業者に依頼しようと思いますよね。
まず、ホームページ作成業者と一言で言ってもさまざまな形態があります。
大きく分けると2つ。
- 法人としてホームページを請け負う
- 個人・フリーランスのWEBデザイナーとして請け負う
その中でも、ホームページを専門にしていないがホームページ作成を請け負う企業もいます。
- 広告代理店
- 印刷会社
- システム会社
- グラフィックデザイン事務所
- 映像系制作会社
- パソコンスクール
- 個人のフリーデザイナー
- 士業(とくに税理士)と組んでいる制作会社
上記については「良い悪い」ではなく、このようなパターンもあるということです。
さらに、各社それぞれに得意不得意があります。
- システム(プログラム)に強い
- オリジナリティ溢れるデザインが得意
- キャッチコピー作り
- セールスレター作り
- マーケティングが得意
- 集客が得意
と、このようにホームページ作成業者と言っても様々な形態があります。
まずは、ホームページ作成業者数社に相談をする
まずは、自分たちの要望をまとめてから、いくつかのホームページ作成業者をピックアップします。
ピックアップをする前に、あなたがホームページで達成したい要望などは「提案依頼書(RFP=アールエフピー)」としてまとめましょう。
- プロジェクト名
- プロジェクト概要
- 事業内容
- プロジェクト詳細
- 発注範囲
- 技術要件
- スケジュール
- 予算
- 契約条件
- 提案内容
- 提案方法


提案依頼書(RFP)を実現できそうなホームページ作成業者を、数社(最低3社)選びます。
- 電話やメールで問い合わせをしてみます
- 対応やコミュニケーション能力を確認しましょう
- 印象が良ければ、実際に面会し、具体的な相談をしてみましょう
ホームページ作成業者の選定でのポイント
ホームページ作成で間違っていけないのは、「キレイさや格好良さではありません」。また、最近多い「初期費用無料」「更新できます」「格安」も違います。
ホームページ作成のポイントは「(お客さん目線での)わかりやすさ」です。わかりやすさは情報の整理分類に関するスキルが出る部分です。作成業者自身のホームページがわかりやすい作りになっているか確認しましょう。
また、複数のホームページ作成業者をピックアップする場合、少なくとも1社は地元の作成会社を入れるといいです。もちろん全て地元の作成会社にしてもいいです。
ホームページ作成を進めるにあたって、多くの打合せが必要です。なので、地元の作成会社であればフットワークも軽く動いてくれる(作成会社、担当者によるので注意して下さい。最初だけフットワークが軽いなんてことも…)ので、依頼する側としては、とても都合がいいでしょう。
なお、
友達であるがゆえに言いたいことも言いにくくなり、金銭の支払いで問題が起きているのが多いです。しかも、その友達も「仕事ではないから」という理由で納期や品質に甘えが出ることもあります。
作成業者との契約上のポイント
どこからどこまでが無料なのかを確認することは、とても重要です。
デザイン案は、有料なのか無料なのか。また、何案まで無料で提出してくれるのか。トップページは、無償でデザインを提出してくれる。
自分で「保守」(修正・更新)ができるのかも必ず確認しましょう。もちろん「保守」(修正・更新)まで製作会社に任せる場合は、その限りではありませんが、本来は、ホームページ公開後でも発注側が修正・更新作業ができる仕様になっているのに「修正・更新は、制作会社でしかできません」という業者もいますのでご注意下さい。
最後に「画像の元データを提供してもらえるかも確認」しましょう。ページの全体デザイン、図、イラスト、バナー画像など、デザイナーが専門のソフトで加工した元々のデータを「元データ」といいますが、その著作権は制作会社もしくは、実際に制作したデザイナーにあります。
通常はもらえないことがほとんどですが、元データがもらえた場合は、画像加工ソフト(Adobe Photoshop、Adobe Illustratorなど)を使ってその元データを編集して活用することが可能(ただし書体であるフォントが自社にない場合は、デザインを損なうので書体を準備する予算も必要)です。専門知識がない場合は、デザイナーに任せるほうが結局は、安く済むことがあります。
ホームページ作成打合せのポイント
打合せは、提案依頼書(RFP)を元に進めていきましょう。
ホームページの目的達成に対して、作成業者が提案してくれます。ここでは、デザインについてあまり細かく伝え過ぎないことが重要です。ましてや、参考URLなどを記載するとその参考ホームページに似たページができます。それは、目的に沿ったデザインではないので、課題を解決と目的を達成できるようなデザインは、プロに任せましょう。
また、「打合せに、第三者を同席させる」のもお薦めです。ホームページの発注経験がある経営者の友人、ITコーディネーターや私のようなホームページ専門のコンサルタントがいいです。
ホームページ作成の公開までには、企画・提案、素材準備、デザイン、コーディング、デバッグ、修正と、細かい工程まで入れると全体の工期は長くかかります。なので「ホームページの公開日」の指定がある場合は伝えましょう。ホームページ公開日を厳守の場合は、全て公開するのか、一部分を公開するのか、そういう判断も必要になります。
ホームページ作成進行中のポイント
ホームページ作成をしていた経験上、一番時間がかかるのが「原稿作り・素材準備」です。
商品・サービスの紹介文、会社概要、お客様の声、よくある質問など、ホームページに記載する原稿は、発注側が準備するのが基本になります。主に作成する方は、経営者、担当者、各部署の責任者が執筆します。
ただ、原稿は草案準備、執筆、関係各所への確認が必要になり、予想以上に時間が必要になります。その期間も考えてやらなければ、大幅に遅れることになるので注意が必要です。
もし、原稿の作成(ライティング)が依頼できる制作会社であれば、作成費の分のコストも増えるので、よく検討しましょう。目的を達成するためにプロに書いてもらった方がいい場合もあります。
写真撮影についても、自社で写真を準備したり、撮影して準備できない場合は、ホームページ作成業者のWebディレクターやWebデザイナーが撮影してくれたり、外部のカメラマンへ依頼して撮影してくれる場合もあります。こちらも、プロに撮影をお願いする分コストが増えるので、ライティングの依頼とともに検討しましょう。
お客様の声では、実際のお客様に取材を行い、ホームページへの写真掲載の可否も一緒に確認しましょう。
ホームページ納品前のポイント
納品前には、必ず最終確認をしましょう。自分が作成した原稿だから「間違っていない」という気持ちではなく「間違っているかも」という気持ちでチェックしましょう。ただ、なかなか自分では気付きづらいので、見落とすことがあります。
そこで、第三者にも確認してもらいましょう。社員やスタッフ、家族や友人などに協力してもらいチェックを頼みましょう。
誤字脱字、作図内の文字、イラスト、写真、リンク先、複数のブラウザやデバイス(パソコン、タブレット、スマートフォンなど)で確認しましょう。ブラウザやデバイスによってホームページの見え方は違います。なので、見づらいことがないか、操作がしづらいことがないかの確認をしましょう。
ホームページ作成業者へ依頼の流れとポイントのまとめ
最後に、今回のホームページ作成業者へ依頼の流れとポイントのまとめです。
- 作成業者のホームページで、わかりやすさ、更新頻度、売りが何かを確認しましょう
- 地元の作成会社を1社は選択肢に入れてみましょう
- 友人には、依頼しない
- 無料、有料の範囲を確認しましょう
- 自社で更新は可能か確認しましょう
- データの利用や受け渡しを確認しましょう
- 提案依頼書(RFP)を作成して、自社内でやりたいことをまとめる
- アイデアとデザインは、作成業者から提案してもらうようにする
- 第三者の専門家や経験者に打合せに入ってもらいましょう
- 原稿作成、素材準備に伴う、執筆や撮影、確認は余裕を持ったスケジュールにしましょう
- ライティングや撮影を任せることも、検討しましょう
- お客様の声については、掲載の有無を確認しましょう
- 「間違っているかも」を前提に確認しましょう
- 第三者にも協力してもらって、さまざまなデバイスで確認してもらいましょう
ホームページ作成業者に依頼するときのポイントですが、自社でホームページを作成する場合も、利用できるポイントがありますので、確認してみましょう。
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